わたしが母と同居するハメになったのは、

今住んでいる家の購入がきっかけでした。

 

それまでは賃貸の狭いアパートに住んでいました。

次女の妊娠で、家族が増える生活をイメージして、

先々の将来のことを考えると、

一人暮らしの母を呼び寄せることもあるかも。

となると、今より広くないと生活しにくい。

 

夫が言いました。

「間取りの広い賃貸の家賃と住宅ローンの毎月の支払い額、

同じくらいやで。それなら家を買ったほうがいいんちゃう?」

プラス「家買ったら、もう引っ越しせんでもいいし」

一度目の引っ越しで大変な思いをしているのです、夫は。

 

その時、わたしは長女を妊娠中でした。

しかも、引越し当日、同級生の告別式が・・・。

躊躇なく、友達とのお別れに行かせてもらい、

わたしは何もしていないのですが、

引っ越し恐怖、わたしも同感でした。

 

家を買うことなど、

ぜーんぜん、考えたこともなかった夫婦が

突然家探しを始めることになりました。

知識もお金も、準備は一切なし。

 

わたしが新聞の折り込みチラシで見つけた物件、

ひとめで気に入り、見学の予約をして、

その家一軒見ただけで買うことを決めました。

はやっ!

 

そんな流れの中、夫が

「お母さんひとりで心配やろ。

どうせ、この先一緒に住むことになるなら、

俺らの引っ越しと同時に住み始めた方がいいんちゃうの?

子育ても手伝ってもらえるし、まさみが助かるんちゃうの?」

と言い出したのです。

 

わたしは、

「え?!イヤだ、それだけはゴメン!」

と、拒みつつ、

「そんな嬉しいことを言ってくれるなんて」

と、夫の優しさに自分の気持ちを飲み込み、承諾。

 

母に、家を買うことになった連絡をして、

同居する気持ちがあるか確認しました。

母は、待ってましたとばかりにふたつ返事。

「お友達と離れてしまうけど、いいの?」

引っ越しのマイナス点を伝えるが、同居する気満々。

 

そして、

「頭金出してあげよか?」

というのです。

 

わたしが成人する前後から、

母がわたしによく言っていたセリフです。

「一緒に住んでくれるんやったら、お金出したげてもいいで」

わたしが結婚したのは、36歳。

長い独身生活で、くり返し、この言葉を聞かされました。

「一緒になんて絶対住まない!」

と返したこともあるけど、やるせない顔で、

「なんで?」

と聞かれ、うざったらしい。

 

大人になった時には、母に対して、

自分の思いを説明をしたり、理解を求めたりすることが、

無駄であると気付いていたので、適当にやり過ごしていました。

たいていのことは、

「ふーん」「はーん」「へー」

で聞き流していました。

 

でも、わたしの心の中に、

「お金出してあげよか」

という言葉は、横たわっていました。

お金の負担、また、子育ての負担が減ることに、

同居のプラス面を見出し、同居へと動き始めました。

同居することでどんな問題が起きるか、

想定することもなく。

対策もなく。

 

アホやったなー(笑)

 

もし、関係性の悪い親との同居を考えている方がいるなら、

「ちょっと、待った!」

今なら、すかさず言いますね。

 

とはいうものの、

わたしが、母と同居したことを後悔しているかと問われたら、

答えは「ノー」です。

 

母とわたしが、再び一緒に住むことがなかったら、

母が亡くなってからも、わたしの悩みは消えず、

ずっと自分を責め続けていたかもしれない

という恐怖さえ憶えます。

苦しかった母との同居生活があったからこそ、

とことん、母娘関係に向き合うことができ、

自分の悩みの根源に気付けたのだと思います。

 

なので、母との同居は必然であったと感じています。